結論:BtoB導入事例動画は、顧客の感想を集めるのではなく、導入前の課題・選定理由・導入後の変化を、検討企業が判断できる順番で伝える動画です。制作は、営業で解消したい不安の特定、顧客選定、取材依頼と許諾確認、撮影・編集、公開前確認、営業活用の順に進めます。撮影前に「誰に何を判断してもらうか」と公開範囲を決めることを、企画の出発点にしましょう。
BtoB導入事例動画とは?商品紹介動画との違い
導入事例動画とは、商品・サービスを利用する顧客の経験を通じて、導入の背景や評価を伝える動画です。機能を説明する商品紹介動画とは異なり、「自社でも使えるか」「導入時に何が必要か」という検討者の疑問に答える構成を目指します。
| 比較項目 | 導入事例動画 | 商品紹介動画 |
|---|---|---|
| 中心となる情報 | 顧客の課題・選定理由・利用経験 | 機能・仕組み・利用シーン |
| 答えたい疑問 | 自社に近い企業がどう活用したか | 何ができる商品なのか |
| 制作前の確認 | 顧客取材への協力、発言・成果の裏付け、公開範囲 | 説明内容の正確性、画面・仕様の確認 |
アールアイメディアは、登偉<TOI>様のシステム製品「MANUMATE」の商品紹介動画を制作しました。この実績は顧客の導入成果を紹介する事例動画ではないため、本記事では商品紹介動画と区別して紹介します。依頼時にも、説明したいのが製品の仕組みか、利用企業の経験かを明確にしましょう。

企画段階で決める顧客選定と動画の形式
取材先は知名度だけで選ばず、届けたい見込み客と課題・業務・導入条件が近い顧客を候補にします。そのうえで、実名で話せる範囲と、変化を具体的に説明できるかを確認しましょう。
- 想定視聴者:現場担当者、部門責任者、決裁者の誰に見せるか。
- 営業上の疑問:運用負担、既存業務との適合、社内調整など、何を解消したいか。
- 顧客の協力範囲:出演者、撮影場所、資料提供、公開前確認に対応できるか。
- 説明できる変化:確認可能な数値、業務手順の変化、担当者の評価があるか。
インタビュー中心か、課題解決ストーリー中心か
担当者の判断や実感を伝えたい場合は、インタビュー中心の構成を検討します。業務の流れや仕組みまで説明したい場合は、発言に現場映像・図解・画面を組み合わせ、課題から変化までを順に見せる構成が選択肢になります。どちらも、全機能を盛り込まず一つの主要課題に絞る方針がおすすめです。
顧客取材から公開までの制作手順
制作は「依頼・合意」「質問設計」「撮影」「編集・確認」の順に進めます。顧客側の広報・法務・上長など、必要な確認者を撮影前に把握し、公開希望日から確認期間を逆算してください。
1.取材依頼書で目的と負担を共有する
依頼時は、企画趣旨だけでなく、出演者にお願いする作業と確認の流れを示します。「撮影だけ」と説明せず、事前打ち合わせや編集後の確認も含めて合意しましょう。
- 動画の対象者、扱いたいテーマ、掲載予定の媒体
- 出演候補者、撮影場所、当日の進行と想定拘束時間
- 事前質問、提供してほしい資料、撮影できない対象
- 公開前の確認者、回答期限、内容の修正方法
2.課題・選定理由・変化を聞く質問を用意する
質問は称賛を求める形ではなく、当時の状況と判断の理由を聞く形にします。回答を台本として固定せず、事実関係と話せる範囲を事前に確認する方法がおすすめです。
- 導入前:どの業務で、誰が、どのような点に困っていましたか。
- 選定時:比較した条件と、最終的な決め手は何でしたか。
- 導入時:社内調整や運用開始に向けて、何を準備しましたか。
- 導入後:以前と比べて、具体的に変わった作業は何ですか。
- 検討者へ:同じ課題を持つ企業が、事前に確認すべきことは何ですか。
数値を扱うときは、対象業務・比較期間・集計方法を合わせて確認します。数値がない場合は無理に効果を換算せず、実際の手順や担当者の経験を具体化してください。

3.撮影では発言と利用場面を押さえる
撮影リストは、質問項目と対応させて作ります。例えば「確認作業が変わった」という回答を使うなら、公開可能な操作画面や作業風景も撮れるか確認します。機密情報が映る画面は、デモ環境や許可済み素材への置き換えを検討しましょう。
4.編集後は意味と事実を顧客に確認してもらう
編集では、発言を短くしても元の意味が変わらないことを優先します。「個人の感想」「顧客企業としての評価」「確認済みの成果」を混同しないことが重要です。字幕、肩書、数値の注記、ロゴも含めた完成形で確認を依頼し、承認された版を管理してください。
公開許諾は掲載先・二次利用・更新まで確認する
公開許諾は、「撮影してよいか」と「どこで、どのように使ってよいか」を分けて確認します。以下は契約内容を検討するための実務上のチェック項目であり、必要な手続きは個別の条件に応じて確認してください。
- 掲載先:自社サイト、動画配信サービス、営業資料、展示会、広告など。
- 使用対象:社名・ロゴ、出演者の氏名・顔・声、施設、画面、提供資料。
- 二次利用:短縮版、静止画、サムネイル、発言の文章化の可否。
- 公開後:使用期間、情報更新、出演者の異動・退職時の対応、公開停止の相談窓口。
注意:窓口担当者の了解だけで、企業としての公開承認や出演者本人の確認まで済んだと判断しないでください。許諾範囲と承認権限を確認し、後から参照できる形で合意を残しましょう。権利処理や契約条件は、公開・契約時点の情報で法務担当者等に確認してください。
制作会社の比較では見積もりの対応範囲をそろえる
導入事例動画の外注先は、金額だけでなく、顧客取材の設計と確認進行まで任せられるかで比較します。同じ条件の依頼書を渡し、含まれる作業と追加対応を確認しましょう。
- 企画、事前取材、質問作成、当日のインタビュー進行を含むか。
- 撮影場所・出演者・撮影日程の条件がそろっているか。
- 字幕、図解、短縮版などの納品物が明記されているか。
- 顧客確認後の修正、再撮影、素材保管の条件が分かるか。
営業活用は「誰に送るか」と「次の行動」を決める
営業活用では、顧客の業種や課題に合う動画を選び、見た後に確認してほしい論点を添えて届けます。完成した動画を掲載するだけでなく、商談のどの疑問に答える素材かを営業担当者と共有しましょう。
- 商談前:似た課題の事例を送り、初回商談で話したい点を案内する。
- 商談中:導入準備や運用に関する該当部分を示し、条件の違いを確認する。
- 商談後:社内説明に使える補足資料と一緒に共有する。
効果測定では再生数だけでなく、営業での送付状況、視聴後に寄せられた質問、次回商談や相談につながったかを記録します。受注の変化を動画だけの成果と決めつけず、活用場面ごとに改善材料を集めてください。

導入事例動画の制作でよくある質問
顧客の成果数値がなくても制作できますか?
制作できます。導入前後の業務手順、選定理由、利用時の工夫を具体的に聞きます。担当者の感想を、企業全体の成果や定量的な改善として表現しないことが大切です。
動画の長さは何分が適切ですか?
一律に決めず、掲載先と視聴者が判断するために必要な内容から設計します。全体を伝える本編と、営業で論点を示す短縮版を分ける方法もあります。
顧客が顔出しできない場合はどうしますか?
許諾範囲に応じて、利用画面、図解、承認済みコメントなどを組み合わせる案を検討します。匿名でも、業種や映像から企業・個人が特定されないか確認してください。
公開後に広告へ転用できますか?
当初の合意に広告利用が含まれるか確認してください。掲載先や編集内容が変わる場合は、追加の確認・承認が必要か顧客と協議しましょう。
制作期間はどのように決めればよいですか?
撮影・編集だけでなく、顧客の出演調整、社内承認、公開前確認を含めて決めます。制作会社と顧客の双方に確認日程を相談し、公開日から逆算してください。
こんな相談ができます
アールアイメディアへの制作相談では、まず「誰に見せる動画か」「営業でどんな説明に困っているか」をお聞かせください。導入事例動画と商品紹介動画のどちらが目的に合うかを整理する段階から、ご相談いただけます。
- 取材先候補と、動画で扱う課題・テーマの整理
- 顧客に提示する企画概要や質問項目の検討
- 本編・短縮版の構成と、営業での使い分け
顧客への依頼前でも、想定する活用先と公開時期が分かれば、制作に向けた確認事項を整理できます。
運営:株式会社アールアイメディア。本記事の執筆にはAIを補助として使用しています。個別案件の費用・対応範囲や現場の手順は、条件に応じて確認してください。

