広報代行の費用は、助言や企画支援を中心に依頼するなら月10万円前後、プレスリリース作成やメディア対応を継続的に任せるなら月30万円前後、戦略設計から複数施策の実行まで求めるなら月50万円以上が一つの目安です。ただし、料金は担当者の稼働量、成果物の本数、取材対応の範囲などで変わるため、金額だけでなく業務範囲を比較する必要があります。
広報代行とは何を依頼できるサービスなのか
広報代行とは、企業の広報戦略、情報発信、プレスリリース、メディア対応などを外部の専門家が支援するサービスです。社内の広報担当者を完全に置き換える場合だけでなく、担当者の知識やリソースを補う目的でも利用されます。
主な業務には、次のようなものがあります。
- 広報戦略や年間計画の策定
- 広報テーマ・ニュース素材の発掘
- プレスリリースの企画、取材、執筆、配信支援
- メディアリストの作成と更新
- 記者や編集者への情報提供
- 取材依頼への対応、想定問答の作成
- オウンドメディアやSNSの企画・運用
- 広報活動のレポートと改善提案
会社によって対応領域は異なります。「広報代行」という名称でも、コンサルティングのみの場合と、原稿作成やメディア連絡まで行う場合があるため、見積もり時に役割分担を明確にしましょう。
広報代行の費用相場を予算別に比較
月額費用の差は、主に担当者の稼働時間、実行する施策数、成果物の量、メディア対応の範囲から生まれます。以下は比較検討のための目安であり、実際の料金と提供内容は各社の見積もりで確認してください。
| 月額予算 | 支援の中心 | 依頼内容の例 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 10万円前後 | 助言・部分支援 | 定例会、企画相談、原稿添削、広報計画の整理 | 社内で実務を進められる企業 |
| 30万円前後 | 継続的な実務支援 | 企画、リリース作成、メディアリスト整備、活動報告 | 広報の実働人員が不足している企業 |
| 50万円以上 | 戦略から実行までの包括支援 | 複数テーマの推進、メディア対応、経営者発信、危機管理準備 | 広報活動を本格化・拡大したい企業 |
月10万円前後:相談と部分的な実務支援
月10万円前後では、広報方針の整理や定例相談、原稿添削など、社内担当者を補佐する支援が中心です。企画から配信、メディア対応までをすべて任せるのは難しいことが多いため、社内で実行できる体制が必要です。
例えば、月1回の定例会、広報ネタの整理、プレスリリースの構成案作成、既存原稿への助言などが候補になります。広報活動を初めて行う企業が、優先順位と進め方を固める用途にも適しています。
月30万円前後:プレスリリースなどの実務を継続
月30万円前後は、戦略の助言に加えて、プレスリリース作成やメディアリスト整備などの実務を継続的に依頼しやすい価格帯です。社内担当者と代行会社が分担しながら、毎月の広報活動を止めずに進めたい企業に向いています。
ただし、原稿本数、取材時間、メディアへの個別連絡、SNS運用の有無によって料金は変わります。「月額に含まれる成果物」と「別料金になる作業」を確認することが重要です。
月50万円以上:戦略設計から複数施策の実行まで
月50万円以上では、広報戦略の設計、複数の発信テーマの進行、メディア対応などを包括的に依頼できる可能性が高まります。新規事業の発表、採用広報、経営者ブランディングなど、複数の目的を並行して進める企業向けです。
動画やオウンドメディア、SNSまで組み合わせる場合は、制作費や広告費が月額料金とは別に必要になることがあります。映像を広報に活用したい場合は、企業PR動画を成功させるための戦略と制作ポイントも参考にしてください。
月額費用とは別に発生しやすい料金
広報代行では、月額料金だけで総額を判断せず、制作費、配信費、交通費、イベント費などの追加費用も確認する必要があります。契約後の予算超過を防ぐには、見積書に含まれない項目を先に洗い出しましょう。
- プレスリリース配信費:外部の配信サービスを利用する場合
- 写真・動画制作費:撮影、編集、出演者、スタジオなどが必要な場合
- 記者発表会・イベント費:会場、運営、機材、配信などを伴う場合
- 出張・交通費:遠方での取材や立ち会いがある場合
- 緊急対応費:契約範囲外の危機対応や休日対応を依頼する場合
企業紹介や商品説明を動画化する場合も、広報代行費と動画制作費は分けて提示されるのが一般的です。動画の目的や制作会社の選定については、企業課題を解決する動画の活用法と制作会社選びで詳しく解説しています。
広報代行の主な料金体系
広報代行の料金体系は、月額契約、プロジェクト契約、スポット契約、成果報酬型に大別できます。継続的な関係構築が必要な広報では月額契約が選ばれやすい一方、特定の発表だけならスポット契約も選択肢です。
| 料金体系 | 特徴 | 適した目的 |
|---|---|---|
| 月額契約 | 一定の業務を毎月継続する | 広報体制の構築、継続的な情報発信 |
| プロジェクト契約 | 期間と目的を定めて支援する | 新商品発表、周年企画、採用広報 |
| スポット契約 | 原稿作成などを単発で依頼する | プレスリリース、広報資料の作成 |
| 成果報酬型 | 合意した成果条件に応じて支払う | 明確に測定できる個別施策 |
なお、記事掲載やテレビ放送は媒体側が編集判断を行うため、代行会社が掲載を保証できるものではありません。成果報酬型を検討するときは、何を成果とするのか、掲載内容や媒体の質をどう評価するのかまで契約書で確認しましょう。
広報代行会社を料金だけで選ばないための判断基準
広報代行を比較するときは、月額料金よりも、目的に合う専門性、担当者の実務範囲、成果物、報告方法を重視してください。安価でも社内作業が多ければ、担当者の負担を十分に減らせない可能性があります。
- 目的を確認する:認知向上、採用、問い合わせ獲得、信頼形成などを整理する
- 役割分担を決める:企画、承認、取材、執筆、配信、メディア対応の担当を決める
- 成果物を具体化する:定例会の回数、原稿本数、レポート内容を確認する
- KPIを合意する:掲載数だけでなく、発信数、取材機会、指名検索、問い合わせなどを目的に応じて設定する
- 契約条件を確認する:最低契約期間、解約条件、追加料金、著作権、データの取り扱いを確認する
広報用コンテンツをYouTubeでも展開する場合は、運用まで一括で任せるのか、社内で投稿するのかによって必要な予算が変わります。活用方針を整理する際は、BtoB企業のYouTubeチャンネル活用法もご覧ください。
予算を決める前に社内で整理すべきこと
適切な予算を決めるには、広報の目的、発信できる情報、社内担当者の稼働時間、必要な成果物を先に整理します。依頼内容が曖昧なまま相見積もりを取ると、各社の提案条件がそろわず比較できません。
最低限、「誰に何を知ってもらいたいか」「社内で誰が確認・承認するか」「月に何本の発信が可能か」「写真や動画などの素材があるか」を伝えましょう。予算が限られる場合は、すべてを外注せず、戦略と企画だけを依頼して実務を内製する方法もあります。
広報代行の費用に関するよくある質問
広報代行は月10万円でも依頼できますか?
依頼できる場合はありますが、定例相談、企画支援、原稿添削などに範囲が限られる可能性があります。実務をどこまで含むかを見積書で確認してください。
広報代行を利用すれば必ずメディアに掲載されますか?
掲載は各媒体の編集判断によるため、通常は保証されません。掲載の約束ではなく、ニュース性の発掘、情報の質、適切な媒体への提案プロセスを確認することが重要です。
広報代行は何カ月くらい契約すべきですか?
目的や施策によって異なります。メディアとの関係構築や継続発信には一定の期間が必要ですが、契約前に最低契約期間と更新・解約条件を確認しましょう。
PR会社と広報代行会社に違いはありますか?
名称だけでは明確に区別できません。戦略コンサルティングを得意とする会社、メディア対応に強い会社、コンテンツ制作まで担う会社などがあるため、提供業務で比較してください。
広報代行の成果はどのように測定しますか?
情報発信数、メディアからの問い合わせ、掲載内容、Webサイトへの流入、指名検索、商談や採用への寄与などを組み合わせます。最終目的までの距離を踏まえ、短期指標と中長期指標を分けると評価しやすくなります。
広報活動とコンテンツ制作を一緒に整理したい企業へ
広報代行の費用を適正化するには、最初に目的と必要な施策を整理し、外注すべき業務を絞ることが重要です。プレスリリース、Web記事、動画、YouTubeなどを個別に発注する前に、各コンテンツの役割を設計すると無駄な制作を減らせます。
株式会社アールアイメディアでは、企業PRや採用、営業活動で使用する動画を含め、法人向けコンテンツの企画についてご相談いただけます。「広報予算の中で動画をどう組み込むべきか」「既存素材をどの媒体に展開できるか」「制作会社へ何を伝えればよいか」といった検討段階の整理もご相談ください。


