中小企業の広報KPIは、問い合わせや採用などの目的を決め、そこにつながる「発信・接触・反応」の指標を絞って設定します。掲載件数やアクセス数だけで良し悪しを決めず、伝えたい相手に情報が届き、理解や行動につながったかを確認しましょう。まずは取得できるデータで現状を把握し、担当者と確認頻度を決め、月次で施策を見直す運用から始めるのがおすすめです。
本記事では広報KPIについて解説します。
広報KPIとは?KGIとの違いと設定の考え方
広報KPIは、広報活動が目的に向かって進んでいるかを確認する中間指標です。最終的に達成したい成果を示すKGIと分けると、改善すべき活動を整理できます。
例えば、広報経由の相談獲得をKGIに置く場合、関連ページへの流入や事例コンテンツの閲覧をKPIの候補にします。ただし、相談件数を営業部門と共同で追うのか、広報単独で管理するのかは事前に決めておきましょう。
KPIは「測れる数字」からではなく、「誰にどんな変化を起こしたいか」から選びます。売上への即時貢献だけを基準にせず、認知や理解の変化も段階別に確認する設計が必要です。
中小企業が見るべき広報KPIを目的別に比較
広報KPIは、認知・理解・行動の各段階と、それを支える実行指標に分けて考えます。以下は指標の候補であり、すべてを採用する必要はありません。
| 目的・段階 | KPIの候補 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 認知を広げる | 対象媒体での掲載件数、指名検索の表示回数 | 狙った相手との接点が増えたか |
| 理解を深める | 事例ページの閲覧数、動画の視聴状況 | 特徴や利用場面を伝える情報が見られたか |
| 行動につなげる | 広報コンテンツ経由の相談・資料請求件数 | 検討の次の段階に進んだか |
| 活動を継続する | 取材提案数、記事公開数 | 計画した活動を実行できたか |
掲載は件数だけでなく、媒体の読者と自社の対象顧客が合うか、伝えたい内容が含まれているかも記録します。閲覧数は理解そのものの証明ではないため、商談での質問や問い合わせ内容と合わせて判断しましょう。

広報KPIを設定する手順と管理シートの項目
設定は「目的の明確化→現状把握→指標の選定→目標と担当の決定」の順で進めます。兼任担当者が運用する場合は、集計できる量に絞ることを優先しましょう。
目的と対象者を一文で決める
「広報を強化する」ではなく、「製造業の購買担当者に技術の特徴を知ってもらい、相談のきっかけをつくる」のように整理します。認知拡大と採用応募の獲得を同じ指標で評価しないことがポイントです。
現状を測り、目標値の根拠を残す
一律の目標値を当てはめず、自社の過去実績、活動量、担当者の稼働、季節要因を踏まえて設定します。データがなければ、まず基準値を集める期間を設け、目標は暫定値として見直しましょう。
実行量の目標と、相手の反応を示す目標を分けると、未達の原因を検討しやすくなります。記事の公開は計画どおりでも閲覧が伸びなければ、配信先やテーマを見直す、といった判断につなげられます。
管理シートで定義と取得元を統一する
同じ指標名でも集計方法が違うと比較できません。管理シートには次の項目をそろえることをおすすめします。
- 目的・対象者・指標名
- 集計の定義と対象期間
- 取得元・担当者・確認頻度
- 現状値・目標値・設定理由
- 実績・気付いた点・次の施策
例えば掲載件数なら、転載を含めるか、同じ内容の配信をどう扱うかを決めます。アクセス解析などの指標は、利用ツールで取得できる範囲と定義を確認してください。

広報KPIが伸びないときの改善方法
数字が伸びないときは、活動不足、接点不足、内容の不一致、導線の不足を分けて確認します。未達を理由に発信量だけ増やすのではなく、どの段階で止まっているかを探しましょう。
- 発信できていない:素材収集、承認手順、担当分担を見直す。
- 発信しても届かない:対象媒体、配信先、見出しを見直す。
- 閲覧されても反応がない:対象者の課題と内容が合っているかを確認する。
- 関心があっても相談につながらない:関連情報や相談先への導線を確認する。
注意:掲載後に問い合わせが増えても、広報だけの効果とは断定できません。広告、展示会、営業活動の実施状況も記録し、「何を見て知ったか」を問い合わせ時に確認するなど、複数の情報から評価しましょう。
月次レビューでは、実績、変化の理由の仮説、次に試す施策を記録します。KPI管理の目的は報告用の数字を増やすことではなく、次の行動を決めることです。
中小企業の広報KPIに関するよくある質問
広報KPIは何個設定すればよいですか?
決まった個数はありません。最初は、実行・接触・反応から目的に合う指標を選び、集計と改善の判断を続けられる数に絞りましょう。
掲載件数だけを目標にしてもよいですか?
活動の一面を確認するには使えますが、それだけでは対象者への到達や理解を判断できません。掲載内容や読者層、掲載後の反応も確認してください。
問い合わせが少ない場合は何を見ればよいですか?
事例ページの閲覧、資料請求、商談で言及された内容など、検討途中の反応も記録します。少数の増減だけで結論を出さず、期間を広げて傾向を確認しましょう。
外注先の評価にもKPIを使えますか?
使えます。ただし、制作・提案など契約上の実施範囲と、掲載・問い合わせなど相手の判断が関わる成果を分け、評価方法を合意しておくことが大切です。

こんな相談ができます
広報の目的と指標が結び付かない場合は、現在の発信内容や管理シートを基に整理することから始めましょう。アールアイメディアへの広報支援の相談では、次のような課題をお聞かせください。
- 兼任担当者でも確認できる指標に絞りたい
- 記事・動画・営業資料の役割を整理したい
- 発信後の反応を踏まえて、改善する内容を決めたい
運営:株式会社アールアイメディア。本記事の執筆にはAIを補助として使用しています。個別案件の費用・対応範囲や現場の手順は、条件に応じて確認してください。


